「え・・・北山さんが怒ってる理由ってそれなの?」
静かに彼女は頷く
『少しお時間もらえますか?』
彼女からのメールをもらい
スタジオ近くの喫茶店にちゃんを呼んだ
きっと北山さんの怒ってる理由がそこにあると
メールをもらった時に分かったし。
だけど、だけどさぁ・・・
「なんでまたちゃん 北山さんの携帯の中身なんて見たのさ?」
「テーブル拭いてた時に、携帯が鳴ったんですよ。
その時 彼、お風呂入ってたし・・。それで丁度 開けた所を見て・・」
「それで北山さん怒っちゃったの?」
無言で頷いた
「別れたいならそれでもいいような事言われちゃって。
なんでそこまで怒るのか分からなくて」
なんだかねぇ・・・
そんな理由をてつが聞いたらどんな反応になるか容易に察しがつき
思わずため息
「お前ねぇ・・」
呆れてため息しか出ねぇわ
そんな様子を察しながら まだ怒り覚めやらぬ北山を見てると
「てっちゃんだって嫌だろ?人の携帯の中身見られてさ」
「俺、別に怒らねぇよ。見られてまずいようなモン入ってねぇし」
素っ気なく言うと
「別に俺だって後ろめたい事してる訳じゃないけどさ。
なんか嫌じゃない?勝手に見られるのって」
おーおームキになっちゃって
頭いいくせに そーゆう所は本っ当に子供なんだよなぁ
ニヤニヤしてる俺をどう思ったのか どうもまだ不服らしく
「どうせ俺は子供だよ」
ボソッと言うと不貞腐れながら また譜面に目を落とす
「自分で分かってるんだったら 周りに迷惑かけてねぇで2人で話しろっての」
「周り?」
「ヤスが今 ちゃんと近くのの喫茶店で会ってるよ。
ちゃんがヤスにメール送る時ってぜってーお前絡みなんだよな」
「どれくらい前にヤスここ出たの?」
「ん?そんなに時間経ってねぇよ。20分位前じゃねぇかな」
スタジオの時計に目をやると
譜面を自分のクリアケースにしまい込み『これお願い』と俺に渡すと
さっさと出口に向かう
行き先は決まりきってるけれど 取り合えず聞いてみる
「おい!どこいくんだよ?」
「ごめん、ちょっと出てくる。俺の撮りって黒ぽんの次だよね?」
「あぁ」
「あんまり長くならないようにするから」
「あたりめーだっつーの。早く行けよ」
手で“行け”とジェスチャーすると そのまま出て行った。
「村上」
「なんだよ」
「話するならブース内への音切っておけよ。まる聞こえで集中できないじゃん」
黒沢が笑いながらブースから戻ってきた
焦って音声の電源を切ってなかった事にそこで気が付いた
「あ・・悪い」
やべー、オンにしたまんまだった
「北山いないんじゃ 話にならないんだろ?
だったらキリがいいしちょっと休憩入れようよ?」
「そんじゃ酒井にも1時間休憩って言って来てやるか」


