「黒ぽん こんばんは」
しばらくして北山が店に顔を出した
「よ、遅かったじゃん」
「ごめん ごめん。お袋がちょっと体調悪いからって
店じまいやってたら手間取っちゃったんだよ」
「え、ホク 家大丈夫なの?」
心配そうに安岡が聞くと
「親父いるし(笑)そんなに酷いわけじゃないから大丈夫」
「そ?ならいいんだけどさ」
「今度のストリートだけどよ。お前 夜の9時からで大丈夫か?タケシの店の前で
さっき鈴音に使用許可の届け出しに行かせたんだけど」
「閉めてから時間余るし、飯食ってからでも大丈夫そうだね(笑)」
そう笑いながら村上に返事し
「おし、これで予定通りにできるな」
おしおし・・とニヤケ気味に手帳に書き足していた
「そんじゃ 俺、帰るわ。黒沢ぁお勘定〜」
そう言うと村上は席を立ち帰り支度をし始める
「あれ、てっちゃんもう帰るの?」
「あぁ、お前待ちだったから(笑)」
「ごめん、待たせて悪かったね」
「いいのいいの。そんじゃぁな」
何故か上機嫌の村上はそのまま手をヒラヒラさせながら店を後にした
「ねね、酒井さん」
ちょうど立ち去ったばかりの村上の席を片付けている酒井に安岡が声をかける
「なんだよ」
「何かあったの?てつ」
「知らん」
ふぅーんと言いながら飲みかけのビールの残りを一気に飲み干した
「黒ぽーん、ビール追加ー」
「はいよ」