『「それじゃあ 世話してくれる?」って言えたら・・・』


切り出したいけど 冗談に取られちゃうのもなぁ

グズグズした気持ちのまま告げられずにいる

なんか 話すタイミング逃しちゃってる?俺(汗)

少しの沈黙の後、深羽がぽつりと呟いた


「本当にあの時ビックリして、命には関わることじゃないって
分かってても凄く心配だった・・・」

「うん」


今にも泣き出してしまいそうな彼女の肩を自然にそっと抱き寄せる

その肩が小さく震えていて 肩を抱く指先に力がこもった




純粋に彼女を守ってあげたいと思う気持ち

そんな想いが自然と自分の口から言葉となってこぼれた





「深羽」

返事はせず 彼女はうつむいていた顔をこちらに向けた

まっすぐ見る深羽は今にも泣き出してしまいそうで


「そんな心配すんなよ。歩けなくなるわけじゃないんだからさ(笑)」

「うん 分かってるんだけど・・・なんか心配してたのとホッとしたのが

混ざっちゃって。なんでこんなになっちゃってるのか自分でも分からない(笑)」


「ごめん、心配かけさせちゃったね。あとはゆっくり店番でもしながら治していくよ。」

「私もたまにはお店に遊びに行くから」

「たまに?毎日来てくれないの?」

「え・・?」


思わず言ってしまった。

もう後には引けない


「俺さ、今日の試合も深羽が来てくれてたから頑張れたんだ。
深羽に格好悪いトコ見せられないから・・・」


何も言わずただ俺を見つめていた


「怪我しちゃったのは悔しいけど、深羽に面倒みてもらおっかな〜なんて(笑)」

「・・・・私でいいの?・・」

「え・・・そ、そりゃ嬉しいよ。やっぱ好きな子に介抱して欲しいし」

「噛んでるし」

「いいの」


そんなやり取りに思わず2人噴出したり


「たまにうちに泊まりにきなよ。姉貴も喜ぶよ」

「うん、うん」


ようやく気持ちを伝えホッとして

深羽の肩に頭を寄せる

なんか気持ちいいなぁ・・・






「なにやってんの 優(汗)」



げっ姉貴



「いや 何かホッとして気が緩んだらお腹空いてきた」


北山さんは状況を察してくれたらしく 俺の顔を見るなり

『うまくいったの?』

と 目で合図

思わずウィンクで返してみたり

分かってくれたみたいで 


「じゃあ 俺達先にタクシー呼んでくるから。ヤスは深羽ちゃんと一緒に
玄関の方に行ってて。ほら 埜絵瑠ちゃん」


そういうと自然に北山さん 姉貴の手を取ってさっさと

タクシーを捕まえに行ってしまった。



「ね、埜絵瑠さんってさ。北山さんと・・・」

「うん、俺もそう思った」


あまりにも自然過ぎて見過ごしそうだったけど

いつの間にか上手くいってるじゃん♪