姉貴達がタクシーを拾いに行ってから
深羽が俺の体を支えながら立ち上がるのを手伝ってもらい
タクシー乗り場までゆっくりと歩いていった
「平気?」
「うん、だいじょぶだよ」
「どうする?私 優を送っていったらお店に戻るけど」
忘れてた・・・
そういえば皆 集まってるんだった
「ちょっと待って。てつに連絡取ってみる」
そういって ポケットに入っていた携帯の電源を入れ
てつの番号を呼び出しコールした
『只今 電話に出ることができません。
ピーという音の後にあなたのお名前・電話番号を・・・・・』
無機質な留守番電話のアナウンスに苦笑い
「やっべ、盛り上がってんのかな。出ないや」
「盛り上がってるんじゃないの?一緒に行ってみる?」
「家から別に遠いわけじゃないし・・行こうかな」
「じゃあ 埜絵瑠さん達も一緒に」
という彼女の手を掴み引き寄せ抱きしめる
「優?」
「俺、まだ半人前だし 店の跡を継ぐのも先になると思うけど
絶対に深羽の事大事にするから。だから、待ってて」
静かに思いを伝えると 彼女は俺から少し体を離し
ふわりと笑顔を見せ頷きながら
「怪我した位で何弱気になってるの。大丈夫だよ、ずっと優の事好きだった
んだよ?これからもずっと優のこと好きな気持ちは変わらないから」
そう言って頬に軽くキスをくれた
なんだかお互いにくすぐったい気持ちは同じで 笑いながら
乗り場までの道をゆっくり歩いていく
これからの2人の道のりのようにゆっくりとしっかり歩いていけるように・・・・
5ッ坂 商店街 安岡 優編 ***END***