「さて そろそろ出掛るとしますか」

「なぁ〜ん」

「ほら、ここにご飯置いておくから いい子にしてるんだよ」



薄手のジャケットを羽織ると 愛猫ミルクの頭をひとなでし

仕事場へと向かった



歩き慣れたこの大通りの街路樹が徐々に青々と染まってゆくこの眺めが

一番好きだった


「いやー 気持ちがいいなぁ、こう気持ちがいいとぷらっとどこか出掛けたくなるな」



呟きながら 商店街近くまで差し掛かる時

反対方向から走ってくる女の子とぶつかりそうになった


「おっと・・・」


軽く身をかわすと 女の子は驚き走るスピードを落としたが

何事もなかったように 再び慌てて走り去っていった


「学校・・って時間じゃないな・・・・ん?これあの子のじゃねーか?」

そう言いながら拾い上げる 薄いブルーの携帯


「む、追いかけるにももういねーしな。しょうがない後で交番でももって行くか」

ジャケットのポケットに入れると そのまま居酒屋へと向かった。